みなさんこんばんわ。
それではフットーク第一弾、メンバー内の大津選手との対談を記載していきます。
まずは2年ぶりに2人が再会。実はこの2人、たまたま参加したサッカーの試合で少し話したことがあるくらいなのでほぼ初対面。
ーおかえり。本当に久々だね。
カズ : お久しぶりです。あのときは、確か2年前ですよね。
ーもう2年前なんだね。早いな。 それでは今日は大津選手、宜しくお願いします。緊張せずラフにやっていこう。笑
カズ : そうしましょう。笑 お願いします。
ーーとりあえず、日本に帰ってきてどうですか?
カズ : うーん、あんまり暑さは感じないですね。最近までタイに居たからそこまで暑いと思わないしこの前もトレーニングしたんですけどあんまり汗かかなかったですよ。
ーー信じられないね。笑 俺なんかこの残暑で汗だくだよ。タイの暑さを経験したらやっぱりそうなるもんなのか。オーストラリアにいる知り合いが言ってたけど、長期間その場所にいると肌とか毛先の色とかが変わってくるって聞いたんだよ。カズは1シーズンタイに居ただけでもう馴染んだってことになるのかもな。でも何でハーフパンツなの?笑
カズ : どうですかね。笑 タイは寒い時でも30℃とかなので、季節感は無いですからね。 服これしか持ってないんですよ。長袖なんか使う時なかったんで。笑
ーーなるほどね。 俺は夏服を結構置いてきちゃったから今はだいぶ苦労してるよ。正直ここまで残暑が厳しいと思ってなかった。笑 だからカズが暑くないって感じてることに驚きだね。笑
ーーかずは一旦社会人生活を経てから現役に復帰したけど、一番のきっかけはなんだった?
カズ : 知ってるとは思いますけど、やっぱり「がん」になったことですね。
ーーなるほどやっぱりそれが理由なんだね。もちろんカズ自身のブログでも読ませてもらったけど、俺にはとても想像できない内容だったから衝撃だったな。だけど、それだけが理由じゃないというか、そこに付随してた気持ちの部分の方を聞かせてくれる?
カズ : 僕は一度現役を退いて社会人になってるじゃないですか?それも、大学サッカー部を卒業する手前で半月板を怪我してほとんど試合に出られないままで終わってしまったので、凄く後悔してたんですよ。
ーーそうだったんだね。怪我っていうのは死活問題だし、そこでポッキリ心が折れちゃう人も少なくないよね。
カズ : そうなんです。それから卒業して就職して数ヶ月でがんになってるじゃないですか。もう何にも考えられないというか、それ言われた時はもぬけの殻とか、上の空みたいな感じで信じられなくて。だけど冷静になれた時に考えたのはやっぱり「サッカー」だったんです。どうせ人生一回だし、今やらなかったら大学当時に味わった後悔よりも、もっと大きな後悔をする。そう思ったんです。
ーー壮絶だな。俺は今までは大きな怪我は数回だし、ましてやそんな大病を患ってからここまで復帰して海外でプロサッカー選手としてやってるわけだし本当に凄いよね。ちなみに現役を復帰するって決めた事は当時所属してたの会社には言ったの?
カズ : いや言わなかったんです。治療しながら少しづつ身体を作っていきました。
ーーそうなの!?俺はてっきり会社側からもなんらかの後押しを受けながらやってたのかと思ってた。ということは本当に単独で虎視眈々と現役復帰を企んでたんだな。メンタルの強さが違うね。
カズ : 会社と現役復帰は関係なかったですからね。それでも軽いランニングするまでの治療も辛かったし、そこから徐々にペースを上げていって社会人リーグで試合が出れるようになるまでだいぶかかりました。海外サッカー初のモンゴルへ行くまでに2年半くらいかかってます。
ーー俺も大学入学して1年半は一旦引退したからわかるよ。身体戻していくのって凄く大変。90分、あるいは120分を戦い抜く力を戻さなきゃいけないわけだし。その2年半の期間で今こうしてサッカー出来てるわけだけど、例えば久々にピッチに帰ってきた時はどんな心境だった?
カズ : 整列する時、円陣を組んだ時もそうだったし、キックオフの時はもちろん。あー帰ってきたんだなって感覚はありました。がんから復帰してトレーニングを積んでから久々に試合に出させてもらった時も、その試合は負けてしまったんだけど、そういうのも含めて、あーこれだわ。っていう感覚があったのをよく覚えてます。
ーーその時の情景はイメージできるなあ。。なんかそのエピソード聞いてるだけでちょっと泣きそうになってくるよ本当に。泣 普通の人がほとんど経験することない環境下でそれだからさ。
カズ : だから今は凄く充実してるんです。
ーー間違いないよね。
ーー海外サッカー生活を送るなかでこれまでに何度か修羅場は潜っていると思うんだけど、そのへんはどう?
カズ : モンゴルの場合だったら寒さですよね。酷い時はー40℃まで下がるし、防寒は絶対なので。どこの国も同じかもしれないですけど、日本ほど路線が通ってないんで車移動が必須ですよね。ニュージーランドもそうでしたけど。。
ーー修羅場というか、環境の違いになるね。日本の電車は本当に凄いよ。日本人だって勘違いするくらいだし、俺この前切符上手く買えなかったよ。笑
カズ : そんなことあります?笑 あと、モンゴルって中国と隣接してるじゃないですか?モンゴル人は中国人が嫌いっていうのがあるんですよね。で、僕らアジア人が街を歩いてたりすると中国人だと思って邪険に扱われることもありました。例えばこのくらいの石(握りこぶし一個分)を投げられたりとか。
ーーなにそれ。それは修羅場だね。笑 それは予想外。
カズ : 本気で逃げましたよ。怪我したら嫌なんで。笑 あとは、修羅場というか怪我の話なんですけど。モンゴルに行ってからすぐに中国に遠征試合しに行ったんですけど、その試合で相手GKと交錯して、おそらく肋骨折りました。
ーーGKとの交錯で肋骨って、、、あんまり想像できないんだけど。。
カズ : 簡単に言うと、カンフーキックです。みんなも一回は映画とかで見たことあるようなアレ。GKがカンフーキックさながらに僕に突っ込んで肋に蹴り入れてきたんですよ。開幕前の練習試合だったから最悪でした。病院行ってもよくわからないだろうし、当時は行けなかったです。
ーーやっぱり凄いな。海外あるあるというか。いや滅多にないパターンなのかな?もうサッカーじゃないもんね。アデレードでサッカーやってる時もそうだけど、オーストラリア人はラグビーとかオーストラリアンフットボールが人気でみんなそういうタックルが好きだから、わざとかどうか知らないけど勢いを止めずに突っ込んでくる選手は大勢いるもんね。モンゴルでは英語は通用しないの?
カズ : 英語話せるやつはほとんどいないですね。チーム内には何人かはいるけど、モンゴル語がやっぱり主流です。
後編へ続く。。。