美濃村慶太

それほどまでに重要な「楽しむ心」

アデレードの中心街にはランドルモールというショッピング街があって、そこでは毎日のように一般人が、
歌を歌ったりギターを弾いたり、バイオリンを奏でる人もいればダンスを披露して、マジックショーをする人もいます。
そして見物客は増えていき、大きな声援と歓声が響き渡ります。

 
今日の夕方、用事を済ませてから久々にランドルモールを闊歩しようと繰り出してみたら、やっぱり今日も色んな人たちがそれぞれの持ち場で自分を表現していました。

 
バスケットボールを使って様々な動きからグランドムーヴを繰り出す陽気な黒人。
鍵盤ハーモニカで軽やかに演奏をする若者。
hip-hopダンスで場を盛り上げる学生集団。

 
彼らに全て共通しているのは、

 

” 強烈な個性 ”
” 自分を表現すること ”
” 楽しむ心 ”

 

この3つなのかなって思う。
これらが揃うことで、いわゆる「ゾーン」に入る。
ゾーンっていうのはフローになることです。横文字が続きましたが

 

簡単に言うと、そのやってる事にのめり込んで尚且つ、精神が研ぎ澄まされた状態です。

 
これは仕事もそうですし、スポーツ競技においても、
自分のパフォーマンスに大きく影響を与えるものです。

 

彼らは強烈な個性を放ち、観客を魅了する。

 

学生ダンス集団なんて、人がたくさん集まるまでは踊らない。

 

陽気な黒人は最前線で見てた女子達がその場から去っていった瞬間に「Hey, Where r y going girl’s!」 とツッコむ。

 

ハーモニカのにいちゃんはずーっ黙々と演奏をしている。

 
自分を表現することで、自分の存在価値を示す。
それを表現して喜ぶ者もいれば興味を示さないものもいる。
表現するからには何かしらの目的があるのかもしれない。
だけどそれは重要でないように思える。

 

何故なら彼らは純粋に自分が楽しめることを、ただひたむきに表現しているから。僕にはそう見えます。
時には観客をも巻き込む。人が少ない日もパフォーマンスは変わらない。

 

 

そんな彼らを見て、自分に足りてない部分が見えた気がする。

 
サッカーというのは常に状況が変わるスポーツ。シンプルなようで複雑な一面もある。
そんなスポーツだから、考えても考えても、これという正解なんてのはない。強いていうなら、その選択したプレーが良い結果に繋がれば
それが正解になるんだろう。だけどそれが全てではない。

 
試合中でも練習中でも、監督から、コーチから、選手から、サポーターから、常々違った要求をされて。その要求も各々違う。
それを全部クリアすることは難しい。ゆっくり1つずつ解決できたとしても、新たな要求は山のようにやってくる。または、同じ要求をされ何度もされる。第三者から見えている僕と、僕が感じている僕は全く違う。
だから迷う。中途半端なプレーもでる。ああそうか、外からはこう見えていたのかって後で思う。

 

 

けど、それはそれ。それについて考え出したらキリがない。
状況はもう変わっている。試合中だったら、例えばボールを失った瞬間にもう状況は180度変わっている。

 

 

「さっきのミスを取り返さなきゃいけない。」
「そんなこと考えるより、今は守備」
「次はこうする」

 

 
本当に色んなことが頭を駆け巡る。

だからこそ、そんな状況を楽しめる自分でいた方がいい。

そんな状態を楽しめている時、ほとんどがフロー状態になっている。
その代わり、試合後の疲労は半端ない。

 
残念ながら、僕には強烈な個性はありません。
もし持っていたとしても、それを表現できる感覚がいまだに備わっていない。楽しめていることはいるんだけど

 

もっと楽しめるはずなんです。
それを探している中で、今日ランドルモールにいたパフォーマー達。
僕の目には本当に輝いて見えました。
プロではないかもしれないけど、自分を臆することなく表現する能力、楽しもうとすること、しかも自然体で。そして笑顔が溢れる。

 
「楽しむ」ことは、それほどまでに重要なのである。

 
1つ1つをいちいち楽しむこと。

 

「自然に楽しめる」能力が、今の日本全体に必要なんだと思う。

 

日本の教育、あらゆる問題提起、日本の社会全体。

 

楽しんでる余裕なんかない。って言葉

 
それって、楽しむってどういうことかを忘れてるって意味なんじゃないかなと、一瞬ゾワッとしました。

 
明日のカップ戦、相手はリーグ暫定首位のアデレードシティ。
絶対勝たなきゃいけない相手を前にして、しっかりサッカーを楽しんで噛み締めて、自分の可能性を広げたいと思います。

 

 

see u next…

 

 

aspiration ticket

 

 

美濃村慶太


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