美濃村慶太

29歳になった今に思う「本音。」

私事ながら、本日4月17日を持って29歳となりました。

FacebookやLINEでの多くのメッセージやコメント、みなさん本当にありがとうございました。
毎年のように感じることですが、自分がこんな風に歳を重ねていっている感覚がいまだによくわかっていません。28歳からの1年もまたとんでもない速さで過ぎ去っていきました。
もう29歳なのか。という感覚のみです。

20代最後の歳、ということもありなんとなく感慨深い感じにはなっています。今までの人生本当に色んなことがあったし、
特にここアデレードに来てからも貴重な体験の連続です。当たり前かもしれませんが、もし日本に留まっていたら経験することのなかったモノもたくさんあります。
今こうして、自分が愛してやまないサッカーを海外で出来ていることに本当に感謝しています。

このご時世、僕のように何不自由なく “今” 自分が好きなことをやれている人間は世界中から見て少ないと思います。
例えば、自分ではどうすることも出来ない、逃れられない外的要因の中で必死に生活している人も多くいます。
僕の同世代なんかも、既に家庭を持ち一家の長として頑張っているヤツも
いれば子育てに奮闘するママもいるわけです。

だから僕がこうして五体満足ケガもなくプレー出来ていることは

「特別ではないけど、当たり前ではない。」

特別ではないから、人より練習したりするし身体に気を使ったりもするしケアもします。僕はこういう事柄を怠ったらダメになるタイプの人間なはずなので、人より何倍も努力しなければいけません。
人間はいつ死ぬかわからないんだから常に後悔しない時間の過ごし方をしたほうがいい。

けどそんな当たり前のことを継続して出来るのも日本にいるみんなが応援してくれて、アデレードにいる仲間たちと切磋琢磨して支え合っているからだと思います。
本当にみんなには感謝しているし、
何より、こんな歳でも何一つ文句言わずに見守ってくれている両親を心から尊敬しています。僕がいつか父親になった時にも父母のように振る舞えるようにしたいです。

 
こんな生活をしているので、やはり周りからは将来を不安視されがちです。
「この先どうするの?」という言葉は何度も聞いてきました。
そして僕と同じような現状でサッカー生活を送っている人間は少なくありません。
「結局のところプロなの?」ともたくさん聞かれますし、そこの判断は第三者にとって疑問の一つですからね。

個人的な意見ですが、もしその当人が「プロです。」と言ったらプロなんだと思います。プロの位置付けっていうのはそれぞれであり契約の型も内容も様々です。

僕自身の位置付けは、
「サッカーの給料だけで家庭を養っていける」がプロと言える条件だと思っているので、今は自分をプロ選手だとは思っていません。実際にプレーする傍ら他の仕事もしていますからね。

なので、中々こういう環境下にいる人間は周りから理解されない事が多かったりします。サッカー選手の寿命は短いし、中にはさっさと引退して親孝行でもしたら?と言う人も間違いなくいます。これは心ない言葉でも何でも無く、誰もが当たり前に思う一般論なんです。

そういうことも承知の上で、僕も僕と同じような境遇にある選手たちも
各国でプレーしながら必死でもがいて試行錯誤しているんです。表現が美化されている感じではありますが夢を追っている途中なんです。
もちろん、日本では広く話題になっていないけれど、その国での定位置を既に築きあげてプロ選手として活躍している人も結構います。

自分で選んだ以上はその夢は叶えなければいけないし、仮に出来なかったとしても自分がやってきた事の価値を見出されるモノを自分で見つけてモノにしなきゃいけません。
今後も “生きていくためには” そういったモノが必要です。
ここオーストラリアでは、仕事とサッカーの両立は当たり前。
ただオージー達は僕らとは逆で自分の仕事が優先です。
オーストラリアは副業が認められている国なので仕事ではもちろん、週末の試合で得られるサッカー給も当然貰えます。それは監督やスタッフも同じです。

僕らはそれが逆転しているだけなので今の生活を疑問に思う人は誰1人いません。学生だったりまだ若い連中は僕らと同じでサッカーが中心の生活をしています。

仕事が優先といっても練習を休むことはほとんど無いです。
たまにある遠征なども仕事を休みにしてくれたりしているようです。
これは日本じゃあり得ないことですよね。例えば会社勤めの人が
「サッカーあるので仕事休ませてください。」なんてのはほとんど通用しないでしょう。

それともう一つの特徴として、
僕らが所属するNPLというのは、いつ誰がAリーグに呼ばれるかわからない場所でもあるんです。
実際に今年も同じリーグに所属していた選手がいきなりプロになった事例もありました。その間はもちろん退職してそのチームに合流です。プロ契約となればもう一つの仕事をすることは出来ませんからね。
だけどいきなり一般人からプロサッカー選手になる可能性があるわけです。聞こえ良く言えば

「夢がある。」ですよね。

また日本とは違う魅力的な部分でもあります。
昨日は僕が住む家の庭で餃子パーティをやって、アデレードサッカー人全員が集まって飲み食いしながら数時間喋って笑って。
仲間達とこうして貴重な時間を共有出来ることが本当に幸運に感じます。

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2年前に後輩の車に思い切りバックでぶつけた話も、その翌日に体調不良で病院に行った話も、もう何度もこの話しているはずなのにみんな聞いてくれて笑ってくれて。

そんなしょーもない話を武勇伝かのように話してた昨日の自分も物凄いかっこ悪くて恥ずかしいと思ったし、これは自分が歳くってる証拠なんでしょう。笑
誕生日だった今日も練習があり、一昨年の試合があった日もそうでしたけど、「今日くらいは休んでもいいんだぞ?」と言われました。
そして練習後には同じ日本人のチームメイトの粋な計らいで氷水をぶっかけられて、また一つ良い思い出が出来ました。笑

もちろん特別な日ではあるけど僕にとっては何でも無い1日です。チームメイトにそれを言ったら信じられないって言うし、日本ではそういう風に考える人もいっぱいいるよって言えばアンビリーバブルだなって言います。
この辺もまた日本とは違う感覚ですね。
20代最後も全力で最高に楽しんでいきたいと思います。
まだまだサッカーは楽しめているし、自分の中で衰えも全く感じてませんからね。けどこのまま楽しいだけじゃ終わらせないっす。
自分にしか作れないモノをどんどん積み重ねながら作り上げていきたい。
「いつかチャンスがやってくるって?まさか。待っているだけでは永久になってこないよ。チャンスがいる猟場に借りに行かなきゃ掴めるもんか。必死に働いて身を粉して、やっとその猟場に入れる。猟場までの道は遠い。チャンスは運の対極にあるんだからね。」

志茂田景樹さんの言葉です。

それでは、みなさんにとっても素敵な日々が続きますように。

2016-04-10 10.30.03
see u next…

 

Aspiration Ticket

 

美濃村 慶太


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