美濃村慶太

ガンバ大阪が”魅せた” Jのクオリティ。 遠藤選手の圧倒的支配力。

こんばんわ。今回は宣言通り、先日観戦したアデレードユナイテッドvsガンバ大阪の試合回顧を書かせていただきます。

Screenshot_2017-02-22-22-47-14_jp.naver.line.android_1487765890027
ガンバ大阪をホームで迎えたアデレードユナイテッド。
収容人数15000人のハインドマーシュスタジアムに集まった観客はホームにも関わらず、5000人。リーグでダントツの最下位と意気消沈、サポーターにもその空気感が伝わっているのでしょうか。隣のアデレードオーバルでクリケットの試合が開催されていたことも原因かもしれません。

その中でもスタジアムの一角に集まったブラック&ブルーの5,60人のガンバサポーターは一際目立っていたように思えます。
彼らもこの時期に個々の仕事や、やるべきことを後回しにしてここまで来ているわけで、
絶対に負けられない戦い。

方やアデレードユナイテッドもリーグ最下位でシーズン終了することが濃厚で、逆にACLに全力でかかってくる可能性があること。そしてやはり海外のチームなので一発があること。
今シーズン、僕はアデレードユナイテッドの試合は何度か見させてもらっていますが、本当に強さが無い。だから逆に怖かったですね。なんかしら起こるんじゃないかと。

というような憶測が自分にあったので試合は意外と拮抗するのではないかと予測していました。
そして19:30にキックオフ。

結果的に、というか簡単に言ってしまうと
最初から最後まで主導権を握っていたのはガンバです。
それだけ言ってしまえばこの記事は終わりですが、その中にはいくつもの要因が含まれていました。それだけ自分の中で感じたものが大きかったのです。
ほぼ相手に自由を与えなかったガンバの組織された守備網。
確かにいくらかゴール前まで運ばれたシーンはあった。それでもほとんど付け入る隙を与えていなかったですね。
遠藤選手が以前インタビューでこんなことを。

「組織力だったら日本は世界一。」

今まさにこれをガンバで再現している。僕にはそう見えました。
しっかりと、尚且つ効果的なプレスをかける前線の選手たち。
もう一つ後ろにはディフェンシブでもあり攻撃参加もいつでも出来る2人。
そして絶対的存在アンカーが1人。
後ろの4枚はとにかく身体能力が高い。裏を取られてもすぐに追いつける、あるいはカバーリングのタイミングが絶妙でした。

行くときはいく。行かないときは引く。
このメリハリがしっかり付いていることで、日本と真逆な気候ではあったもののそこまで体力を消耗せずに済んだのではないでしょうか。

この組織されたガンバのシステムがシーズン中ずっと続くようなら、今年もJリーグで間違いなく上位に入ってくると思います。
そして
凄く印象的だったのは、僕らの周りにいたユナイテッドのサポーター達がしきりに

「Forward!! Forward!!」 と叫んでいたんですね。

これは日本語で言うと 「前へ!!」という意味です。

前へボールを運ばないユナイテッドの選手たちに、観客が何度もしびれを切らしていたんでしょう。確かにユナイテッドの、特に中盤の選手達が攻めあぐねていましたからね。

でも違う。

僕はサッカー仲間3人で一緒に観てたんですけど、3人で共通していたものは

「前へボールを運ばないんじゃない。”運べないんだ”」

というところです。

ボールを持っている選手にも問題はありますが、致命的なのはボールを持っていない選手の動きがあまりにも単調すぎること、ボールを前へ運べなかった要因の一つです。

確かにガンバの組織的なディフェンスは素晴らしくて特に昨日は90分通して完璧に近かった気がします。
だけどそれ以上に気になったのは、ユナイテッド側の”動きの質”でした。
動きのレパートリーが少なすぎる。
何度も大きくサイドを変えるパスはありましたが、ガンバのセットされた守備の前では効果的ではなかった。

同じようなパススピード、リズム、詰まれば仕掛ける。取られる。
これの繰り返しでしたね、特に後半は。
1試合通してガンバは守りやすかったと思います。

昨夜のガンバの守備をかいくぐるには、強引に突っ込んだり仕掛けられる選手が2人以上いるか、もしくは数少ないチャンスをモノにして徹底的に引いて守るか。
ユナイテッドが勝つ術はこれくらいしかなかったように思えました。
一方で、ガンバの攻撃はユナイテッドの守備陣を疲労させるには十分だったと思います。
緩急のついたパス回し。相手を引き出すためのパス、スペースを開ける動きや使い方まで、全てにおいてユナイテッドを上回っていました。特にこの相手を引き付けるためのパスの使い方はJリーグのどのチームでもよく使われているように思えますね。
またガンバの選手は身体能力が高く、動ける選手が多かったため
何人かいるユナイテッドの速い選手も完全に抑えていたと思います。

正直同じことをやれと言われてもユナイテッドの選手は出来ない。
戦術理解、理論、「こうしたら相手がこう動くから…」というものがなさ過ぎる。

自分たちがやりたいサッカーというものが存在して
それを遂行するためにトレーニングは積むけど、相手だってそれをやられたくないから守ってくる。あらゆる場面を想定して守備を敷いてくるんです。

サッカーってそういうものです。

ということは、自分たちがやろうとしていることを抑えられているなら、何かを変えないと太刀打ち出来ないんです。

ユナイテッドの選手やスタッフたちで
自分たちが攻められない理由を、前へボールを運べない原因を、簡単に失点してしまうわけを。理解出来てた人は何人いたんでしょうか。
ユナイテッドの選手たちは、ほぼ全員がフラストレーションを溜めてばかり。
なぜなら、なぜ自分たちがここまで攻撃も守備も上手くいかないのかがわかってなかったからです。
今日僕の職場に昨日ユナイテッド側で出場していた11番の選手がランチをしに来ていましたが、昨夜のゲームについての意見を間接的に聞かせてもらいました。
だけど、やっぱり気づいてないように思えました。
ユナイテッドが今シーズンメッタメタにやられている理由がわかる気がします

さて、ここまでユナイテッドを苦しめたゲームにおいて
やっぱり遠藤選手のゲームコントロール、支配力は際立っていました。

おそらくですが、彼は90分の中で全力で走った回数は5回も無いんじゃなかったかな。それでもゲームを成立させることが出来る。

ボールを持っていない選手をここまで目で追っかけてしまったのは初めてかもしれません。
それほどの圧倒的な存在感でした。彼の脳内は一体どうなってるんだろうか。

本当に全てが見えているんです。それいつ見てたの?ってシーンがいくつもあって、相手にギリギリまで寄せられても全く焦ることのない落ち着き。
ただ単にベテランだとか経験の差で語れるような技術ではない。

あれが”遠藤保仁”そのものなんだと。

だけど彼があそこまで自由にコントロール出来るのは
他の選手1人1人のレベルが高いことも一つの要因であることは間違いないです。
それぞれがしっかりと役割をしっかり果たすから、自分の任務に集中出来るんです。
選手間、時には監督やスタッフとの連携と信頼が築けていなければ出来ないことです。

また驚いたのは、攻撃の中心にいるだけでなく
守備へのスイッチも抜群のタイミングで入れられる選手だということでした。
自ら思い切ってプレスに行くときももちろんあるし、DFラインから後ろのポジション取りまで指示している。

フィールドの監督っていうのはまさにこのことなんだ。

本当に見ていて気持ちの良い、尊敬、感動、驚愕、いくつもの感情が沸き上がるほどの、
「落ち着きのある紳士的なパフォーマンス」だったと。

僕個人としてそう感じました。
ネットで、試合後のコメントでクロアチアのザグレブのサッカーファンが書いていた一言。

「テクニックや選手の戦術理解に関してまだまだなことを示した。」

まさにその通りだと思います。
Aリーグはまだまだレベルが低いですきっと。

それでも、今シーズンのリーグ首位をひた走るシドニーFCのサッカーは素晴らしいです。
何度か試合を見ていますが、このチームがACLに出ていたら面白かっただろうなって。

勝ったといってもリーグ最下位に落ち込んでいるチームに対しての完勝なので、世間の評価はまだまだ辛口でしょう。

まだ1節しか終わっていません。
今度はガンバがアウェーでリベンジさせられる可能性だってあるわけだし、まだまだ始まったばかりです。日本勢が3勝1分と好スタートを切っていますが、このままJリーグのクオリティを披露しつつアジア王者奪還に向けてどのチームも頑張って欲しいところです。
まだまだサッカーを研究する旅は続きます。

まだまだ成長出来る。

まだまだ上手くなれる。

see u next…

 

Aspiration Ticket

美濃村 慶太


コメントを残す